2012年。「鍵泥棒のメソッド」製作委員会。
内田けんじ監督・脚本。
うんざりさせられるキャスティング、正直なところ、もはや、香川照之の顔や、堺雅人の顔を、お金を払ってまで見たいとは思わなくなった。
このふたりは比較的大きな予算の映画に出過ぎているために、何の商品価値もない状態にまでおとしめられている。
責任は俳優にはない。プロデューサーや監督を含めた製作委員会にある。
こんなキャスティングの映画を見たいと思う人がこの世界に存在するのだろうか?
驚くべきことに、それは一定の割合に過ぎないものの、存在しているのだ。
いったい、どういうつもりなのだ?と考えても無駄なほどに、確実に存在する。絶望するのはまだ早い。
そうなったら、もはやかすかな期待は、広末涼子ただひとりの肩に重くのしかかってきた。この映画がまかりまちがって爆発することが可能だとするなら、演技者としては不安定で、不確定要素の多い広末涼子に賭けるしかない。
内田けんじ監督の、一見自由で軽やかなようで、極端に偏狭な世界観の物語は、くせが強すぎて、脚本は他の誰かに任せるか、マンガか小説でも原作にしたら良いのに、と思ったりもしたが、
『ミスト』のフランク・ダラボン級にがんこで独裁主義的な人物でもある内田けんじ監督は、こういう唯我独尊路線を突き進むことで、何かの光明を得ようとたくらんでいるのかもしれない。
『運命じゃない人』はすばらしかった。すばらしすぎて過大評価の波が押し寄せた結果、『アフタースクール』という、見るも無残な駄作が現れ出てしまった。
世間的には駄作とみなされている『アフタースクール』だったが、個人的には嫌いな作品ではなかった。
今回はどうか。
良くない。良くないというより、とても悪い映画になってしまっている。
すでに内田けんじマジックのめっきははがれ落ちてしまっているのだから、別の新しい路線が必要とされているのではないだろうか。
単に物語がつまらなくて、アメリカのインデペンデント映画で量産されているB級、あるいはC級のサスペンス映画にも見劣りする平凡なストーリーだった。
香川照之も堺雅人も魅力なしにしか映らない。
これはひどい映画だが、広末涼子がわずかながらアクセントとして貢献しているので、ちゃんと見られる映画には成り得ていたような気がする。
もう、内田けんじ監督の新作を楽しみにするという楽しさは、永遠に訪れないだろう。
公式サイト(日本)
![映画の感想文日記-kagidoro03]()
自分でオリジナルの脚本を書いて演出もする、という貴重な人材の内田監督なので、期待はするのだが、いまの現状では頭打ちだと思われる。
脚本の浅はかさと練れてなさが新作ごとに顕著になっている。
やはり、外部の脚本プロパーの人に任せるべきだろう。
キャスティングにもっと意外性があったなら、面白く見ることができたのかもしれない。と、否定的な感想を書いたが、『踊る大捜査線 THE FINAL』や、『ボーン・レガシー』や、『デンジャラス・ラン』などの100倍くらいは素晴らしい映画であることに疑問の余地はまったくない。
内田けんじ監督・脚本。
うんざりさせられるキャスティング、正直なところ、もはや、香川照之の顔や、堺雅人の顔を、お金を払ってまで見たいとは思わなくなった。
このふたりは比較的大きな予算の映画に出過ぎているために、何の商品価値もない状態にまでおとしめられている。
責任は俳優にはない。プロデューサーや監督を含めた製作委員会にある。
こんなキャスティングの映画を見たいと思う人がこの世界に存在するのだろうか?
驚くべきことに、それは一定の割合に過ぎないものの、存在しているのだ。
いったい、どういうつもりなのだ?と考えても無駄なほどに、確実に存在する。絶望するのはまだ早い。
そうなったら、もはやかすかな期待は、広末涼子ただひとりの肩に重くのしかかってきた。この映画がまかりまちがって爆発することが可能だとするなら、演技者としては不安定で、不確定要素の多い広末涼子に賭けるしかない。
内田けんじ監督の、一見自由で軽やかなようで、極端に偏狭な世界観の物語は、くせが強すぎて、脚本は他の誰かに任せるか、マンガか小説でも原作にしたら良いのに、と思ったりもしたが、
『ミスト』のフランク・ダラボン級にがんこで独裁主義的な人物でもある内田けんじ監督は、こういう唯我独尊路線を突き進むことで、何かの光明を得ようとたくらんでいるのかもしれない。
『運命じゃない人』はすばらしかった。すばらしすぎて過大評価の波が押し寄せた結果、『アフタースクール』という、見るも無残な駄作が現れ出てしまった。
世間的には駄作とみなされている『アフタースクール』だったが、個人的には嫌いな作品ではなかった。
今回はどうか。
良くない。良くないというより、とても悪い映画になってしまっている。
すでに内田けんじマジックのめっきははがれ落ちてしまっているのだから、別の新しい路線が必要とされているのではないだろうか。
単に物語がつまらなくて、アメリカのインデペンデント映画で量産されているB級、あるいはC級のサスペンス映画にも見劣りする平凡なストーリーだった。
香川照之も堺雅人も魅力なしにしか映らない。
これはひどい映画だが、広末涼子がわずかながらアクセントとして貢献しているので、ちゃんと見られる映画には成り得ていたような気がする。
もう、内田けんじ監督の新作を楽しみにするという楽しさは、永遠に訪れないだろう。
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自分でオリジナルの脚本を書いて演出もする、という貴重な人材の内田監督なので、期待はするのだが、いまの現状では頭打ちだと思われる。
脚本の浅はかさと練れてなさが新作ごとに顕著になっている。
やはり、外部の脚本プロパーの人に任せるべきだろう。
キャスティングにもっと意外性があったなら、面白く見ることができたのかもしれない。と、否定的な感想を書いたが、『踊る大捜査線 THE FINAL』や、『ボーン・レガシー』や、『デンジャラス・ラン』などの100倍くらいは素晴らしい映画であることに疑問の余地はまったくない。
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